農業生産法人の定款について解説

MENU

農業生産法人(株式会社)の定款について

農業生産法人として認められる株式会社は、株式譲渡制限会社です。
株式譲渡制限会社とは、その発行済株式の譲渡について株主総会の承認を要する旨を
定款で定めている会社を言います。
 
こういう会社のことを非公開会社と呼ぶのですが、会社法では公開会社について、
『その発行する全部または一部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について
株式会社の承認を要する旨の定めを設けていない株式会社』と定めています。
 
ややこしい部分ではありますが、簡単に言うと
『公開会社』 → 譲渡による株式の取得について、承認が必要って定款に書かなくていいよ。
『非公開会社』 → 譲渡による株式の取得について、承認が必要って定款に書いてね。
ということになります。
 
農業生産法人は株式譲渡制限会社(非公開会社)しか認められませんので、
定款にその旨を記載する必要があります。
 

株式の譲渡制限は農業生産法人設立の要件ですのでそうするしかないのですが、
どうしてこういう制限をつけるのかというと、
・株主間の任意の売買で持ち株比率が変わってしまうこと
・不本意な株主の参入の防止の役割
なにより定款自治を有効に活かすため、になります。

定款の作成について

定款の内容になりますが、株式会社の定款には
1.絶対的記載事項
2.相対的記載事項
3.任意的記載事項
の3つがあります。
これは株式会社たる農業生産法人でも同様となります。
 
 
・絶対的記載事項
絶対的記載事項とは、その名の通り絶対に記載しなければならない事柄です。
記載がないと定款が無効になるので、しっかり記載しましょう。
その内容は、
 
・目的
・商号
・本店の所在地

・設立に際して出資される財産の価格またはその最低額
・発起人の氏名または名称
・発行可能株式総数(設立登記申請時までに定める)
 
 
・相対的記載事項
相対的記載事項とは、記載しなくても定款自体の効力は有効であるけれど、
記載しなければ効力が発生しないというものです。
 
・株式譲渡制限等の定め
・種類株式の発行
・譲渡制限株式の相続人等に対する売渡請求
・株券発行・株主総会の定足数、決議要件
・取締役会等の設置
・取締役の任期の伸長等
・監査役の任期の伸長

・会社の広告方法 等々
 
 
・任意的記載事項
定款には上記2つのほかにも、公序良俗や株式会社の本質に反しない範囲で
どんな事項でも定めていいことになっています。
例えば事業年度や定時株主総会の時期など、定款に記載するかどうかは
会社の任意とされているものを、任意的記載事項といいます。
 

定款の認証

定款認証とは、作成した定款が適法で有効ですよと、
公証人役場という公の機関から証明してもらうものです。
どうしてそのようなことをしなければいけないのかというと、
証明してもらうことにより、後日の紛争、また不正行為等を
防止しようという趣旨になります。
 
定款の認証は、会社の本店所在地の都道府県内の
公証人役場になります。
 
その際に持参するものは
・定款
・発起人全員の印鑑証明書
・認証手数料 5万円
・原本となる定款に必要な収入印紙代 4万円(電子定款の場合には不要)
・謄本の交付料 1通250円
・発起人全員で公証人役場へ行く場合は、発起人全員の実印

・第三者へ委任する場合は、発起人全員の委任状
などになります。