農業生産法人の設立の流れを解説

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概要・会社設立の具体的流れ

設立手続きに関しては、一般の株式会社と異なるところはありません。
ただ農業生産法人となるためには、農地法第3条第1項の許可を受けるという要件がありますので、設立登記完了後にその所在する市町村の農業委員会に許可申請を行う必要があります。
 
そこで許可を得て初めて、株式会社が農業生産法人として認められることになります。
 
以下、株式会社としての農業生産法人の設立までの流れになります。
 
 
1.事前準備
2.発起人の協議
3.定款の作成
4.定款の認証
5.出資の履行
6.設立時役員等の専任
7.設立登記申請
8.諸官庁への届け出

9.農地法第3条の規定による許可申請書
 

 

1.事前準備

・基本的事項(営農累計、組織形態、資本金、事業内容、売上目標の設定等)の決定
・法務局で同一本店所在地に同一の商号の会社があるかどうか確認
・地域の農業委員会等への相談
→ 農業生産法人として農業を行うには農地の取得等が認められなければいけないのですが、実際に会社を設立してから許可が下りないなんてことになったら大変です。
ですので、事前に農業委員会の意向や農業生産法人として認められる要件について確認しておいたほうが安心です。

2.発起人の協議

会社設立の手続きは、『発起設立』と『募集設立』の2種類があります。
 
『発起設立』とは、発起人(会社設立の手続きを行う人)が
会社設立時に発行する株式のすべてを引き受け、
発起人以外からの株主を募集しない設立手続きのことです。
 
会社設立は一般的には『発起設立』により行われるのですが、
その理由が1人もしくは少数の発起人のみが設立手続きを行うため、
簡単で、かつ迅速に設立手続きを行うことが可能だからです。
 
一方の募集設立は、下位社設立時に発行する株式の一部を発起人が引き受け、
残りの株式に突いては、また別に株主となる人を募集する設立手続きになります。
 
発起人以外の人が株式を引き受ける(出資する)ことになるので、
発起設立と比べると手続きが複雑になります。
非常に多くの人から出資を募る場合や、出資者に外国人や外国法人が含まれるというような

特別な場合に用いられる会社設立の方法です。
 
こういうところから、一般的には発起設立によって会社設立は行われます。
なお、発起人がその設立する会社の事項を決定し、定款を作成することになります。

3.定款の作成

農業生産法人として認められる株式会社は、株式譲渡制限会社に限られますので、
その旨を定める必要があります。
定款には、
・絶対的記載事項
・相対的記載事項
・任意的記載事項
を、記載することになっています。
詳しくはこちらから → 農業生産法人の定款

4.定款の認証

作成した定款は、公証人役場で公証人による『定款の認証』を受ける必要があります。
※農事組合法人を設立する場合は、定款の認証は必要ありません。

5.出資の履行

いわゆる資本金の払い込みです。
発起人は定款の認証されたらその後遅滞なく、発起人が出資に係る金銭の全額の払い込み、
または金銭以外の財産のすべてを給付することになっています。

6.設立時役員等の専任

発起人による出資の履行が完了したあとは、その期間設計に応じて設立時役員(取締役、監査役等)を選任することになります。
既に定款に設立時取締役等の定めがある場合には、その取締役等が
定款認証後の設立手続きを行うことになります。
※農事組合法人は発起人が理事を選任したときは、その事務を理事に引き継ぎます。

7.設立登記申請

設立登記の期限は決まっていまして、
設立時取締役の調査終了日、または発起人が定めた日のいずれか遅いから2週間以内に行わなければいけません。
※農事組合法人の場合は、発起人が役員を選任した日や出資の払込日から2週間以内となっています。

8.諸官庁への届け出

諸官庁とは、たとえば税務署、労働基準監督署(雇用保険、労災保険)、年金事務所(健康保険、厚生年金)などのことを指します。
設立登記完了の際に、全部事項履歴証明書(いわゆる登記簿謄本)と印鑑カードを取得します。
全部事項履歴証明書は諸官庁への届け出や銀行口座の開設の際に必要になりますので、複数枚取っておいたほうが良いでしょう。

9.農地法第3条の規定による許可申請書

設立登記が完了したら、『農地法第3条の規定による許可申請書』をその本店所在地における農業委員会に提出します。
これが受理されれば農地の取得等ができる農業法人に該当することになりますので、晴れて農業生産法人として運営していけることになります。