農地法についての基礎知識を解説

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農地法の許可

農業生産法人になるためには、農業委員会から農地法第3条の許可を受ける必要があります。
農地法第3条にはこう書いてあります。
 
農地法第3条第1項抜粋
農地または採草放牧地について所有権を移転し、または地上権、永小作権、質権、使用貸借による権利、賃借若しくはその他の使用および収益を目的とする権利を設定し、若しくは移転する場合には、政令で定めるところにより、当事者が農業委員会の許可を受けなければならない…以下略
 
このように農地を移転したり設定したりする行為(農地売買、賃借等)は、農地法により規制されていて、きちんと許可を受けなければ効力が発生しません。
つまり、許可を受けなければ、農地を買うことも借りることもできないんです。
 
なかには許可を受けずに当事者間の合意のみで、いわば勝手に農地の貸し借りをしている場合もあったりしますが、これは完全に農地法に違反する行為です。
このような行為にはもちろん罰則があり、『3年以下の懲役または300円以下の罰金』という重いものですので、くれぐれも注意してください。
 
なお、農地売買、賃借のほかに農地転用というものがあります。
農地の転用とは、農地を住宅地、駐車場、道路等のような、農地以外の用途で使用する行為をいいます。
この農地転用を行う場合には、農地法第4条第1項、第5条第1項の許可、若しくは届出を受ける必要があります。
この許可を受けずに違反転用した場合には、平成21年12月の法改正により、法人に対する罰則が300万円から1億円へと大幅に引き上げられましたので、本当に注意してください。

 

農地の確保

農業生産法人は農地を利用して農業を行います。
ですので当然農地を確保しなければなりません。
 
まずここで言う『農地』というのがどのような土地を指すのかですが、農地法第2条第1項にはこうあります。
 
農地法第2条第1項
この法律で『農地』とは、耕作の目的に供される土地をいい、『採草放牧地』とは、農地以外の土地で、主として耕作または養畜の事業のための採草または家畜の放牧の目的に供されるものをいう。
 
 
さらに、平成12年6月1日の通知というものがあります。
 
平成12年6月1日 農地法関係事務に係る処理基準(平成21年12月15日一部改正)第一
(1)@…『耕作』とは土地に労費を加え肥培管理を行って作物を栽培することをいい、『耕作の目的に供される土地』には、現に耕作されている土地のほか、現在は耕作されていなくても耕作しようとすればいつでも耕作できるような、すなわち、客観的に見てその現状が耕作の目的に供されるものと認められる土地(休耕地、不耕作地)も含まれる。
(中略)
(2)…農地等に該当するかは、その土地の現況によって判断するのであって、土地の登記簿の地目によって判断してはならない。
 

 
つまり、農地というのは単純に登記簿などで判断するものではなく、現在の土地の状態を見て判断される。
耕作しようと思えばいつでも耕作できるような状態であれば、農地として判断されます。
それは現状が休耕地や不耕作地、例えば一時的に雑草が茂っているような土地で、トラクター等を入れればすぐに耕作が可能となりそうな土地の場合は、農地と判断されるということです。
ただこの判断は農地法上の許可権限を持つ農業委員会が行いますので、農地なのか農地じゃないのか判断に迷う場合は、農業委員会への確認が必要です。